1. Layer2とは?なぜ注目されているのか
ブロックチェーンは「分散型で安全」な反面、処理速度が遅く手数料が高いという課題があります。特にEthereumやBitcoinなどの人気チェーンは、ユーザーが増えるたびにトランザクションが混雑し、送金に時間がかかったり、数千円以上のガス代が必要になるケースも珍しくありません。
Layer2技術は、この問題を解決するために生まれた仕組みです。 Layer1(メインチェーン)の上に「補助ネットワーク」を構築し、取引をまとめて処理することで、スピードを上げつつコストを下げることができます。
2. 例えるなら「高速道路」
- Layer1=普通道路
- 車(取引)が増えると渋滞
- 通行料(手数料)が高い
- Layer2=高速道路
- 車をスムーズに流し、合流地点でまとめて報告
- 結果として高速&低コスト
ユーザーの取引
↓ (まとめる)
Layer2(高速道路)
↓ (結果だけ送る)
Layer1(メイン道路=Ethereumなど)
3. 代表的なLayer2の仕組み
(1) ロールアップ(Rollup)
- 多数の取引を一つにまとめ、圧縮してLayer1に記録。
- Optimistic Rollup(例:Arbitrum, Optimism)
- 基本は取引を正しいと仮定し、不正があれば後から検証。
- ZK Rollup(例:zkSync, StarkNet)
- ゼロ知識証明を使って取引の正しさを瞬時に証明。
(2) ステートチャネル(State Channel)
- ユーザー同士でオフチェーン取引を繰り返し、最後だけLayer1に記録。
- 例:Lightning Network(Bitcoin)。
(3) プラズマ(Plasma)
- サイドチェーンを構築し、取引をまとめてメインチェーンに報告。
4. メリット
- 手数料の大幅削減:1/10~1/100程度に減ることも。
- 高速処理:1秒あたり数百~数千件のトランザクション処理が可能。
- セキュリティ確保:Layer1に最終記録されるため改ざんに強い。
5. デメリット・課題
- 技術がまだ進化中で標準化されていない。
- Optimistic Rollupは入出金に数分~数時間かかる場合がある。
- 新しい技術ゆえにウォレット対応や使いやすさが不十分なケースも。
6. Layer2はどこで使われている?
- DeFi(分散型金融):手数料が安くなり小額取引が可能に。
- NFTマーケット:NFTの発行・売買コストが低下。
- ブロックチェーンゲーム(P2E):ゲーム内トランザクションを低コストで高速処理。
- メタバース:多人数が同時参加する仮想空間での取引を円滑化。
7. まとめ
Layer2は、「セキュリティはそのまま、スピードとコストを改善する技術」です。これにより、DeFiやNFT、ゲーム、メタバースがより多くの人に使いやすくなり、Web3全体の発展を後押ししています。
→ これからWeb3を学ぶなら、Layer2は必須知識!
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