■ はじめに:インターネットの歴史をざっくりおさらい
● Web1.0(1990年代〜2000年代初期)
-
一方向の情報発信が中心(ホームページやニュースサイトなど)
-
「見るだけのインターネット」
-
ユーザーは情報を受け取るだけ。双方向性はほぼなし。
● Web2.0(2000年代〜現在)
-
SNSやブログ、YouTubeの登場により「参加型」に進化
-
ユーザーが情報を発信・共有(双方向)
-
しかし、GoogleやFacebook、Amazonなど特定の企業に情報が集中
-
データの所有権はユーザーではなく企業に
■ Web3.0とは?(ウェブスリー)
🔍 定義:
Web3.0とは、「分散型のインターネット」を意味し、ブロックチェーン技術を活用して、ユーザーが自分のデータや資産を直接管理・活用できる新しいインターネットの形です。
-
データの所有権がユーザーに戻る
-
中央の管理者がいない
-
暗号資産(仮想通貨)やNFTと深く関係
-
スマートコントラクトを使った自動処理
■ Web3.0のキーワード
キーワード | 説明 |
---|---|
ブロックチェーン | データの改ざんができない分散型の台帳 |
分散化(De-centralization) | 特定の管理者に依存せず、みんなで管理 |
ウォレット | 仮想通貨やNFTなどを保管する個人のデジタル財布 |
NFT | 唯一性のあるデジタル資産(アート、音楽、ゲームアイテムなど) |
DAO(分散型自律組織) | ルールをスマートコントラクトで管理する会社のような仕組み |
スマートコントラクト | 自動で動く契約のプログラム(人の手を介さず取引などを実行) |
■ Web3.0で何が変わるの?
項目 | Web2.0 | Web3.0 |
---|---|---|
データの所有者 | プラットフォーム企業 | ユーザー自身 |
ID認証 | Google・Facebookログインなど | 暗号ウォレット(MetaMaskなど) |
通貨・支払い | 銀行・クレカ | 仮想通貨(BTC、ETHなど) |
コンテンツの収益 | 広告収入は企業中心 | 直接ユーザーに還元(クリエイターエコノミー) |
サービス運営 | 企業が決定 | DAOによる民主的な運営 |
■ Web3.0の具体例
1. 暗号資産(ビットコイン・イーサリアムなど)
中央の銀行を介さず、世界中で送金や資産運用が可能。
2. NFTアート・ゲーム
デジタルアートをNFTとして売買。ゲーム内アイテムもプレイヤーが所有できる。
3. 分散型SNS(例:Lens Protocol)
TwitterのようなSNSでもデータは個人が持つ。アカウント凍結の心配が少ない。
4. DAO(例:Friends with Benefits)
投票によってコミュニティの方向性を決める。透明で公正な運営が可能。
■ Web3.0のメリットと課題
◎ メリット
-
自分のデータを自分でコントロールできる
-
中央の権力に依存しない自由な世界
-
収益がユーザーやクリエイターに還元される
△ 課題
-
ウォレットや仮想通貨など技術的なハードルが高い
-
法律や規制がまだ整っていない
-
詐欺やリスクもある(リテラシーが重要)
■ これからのWeb:Web2.0とWeb3.0は共存する?
多くの専門家は、Web2.0とWeb3.0が共存しながら進化すると考えています。
-
今のSNSやクラウドサービスは使いやすい
-
すぐにWeb3.0に完全移行は難しい
-
まずは一部サービスがWeb3.0的な機能を取り入れていく段階
■ 初心者は何から始めるといい?
-
ウォレット(MetaMaskなど)を作ってみる
-
仮想通貨を少額から試す(使わなくてもOK)
-
NFTやDAOのプロジェクトを覗いてみる
-
YouTubeやブログで学ぶ(日本語の情報も増えてきている)
■ まとめ:Web3.0は「個人が主役」のインターネット
Web3.0は、「自分のデータ・価値・権利を自分で守り、自分で使える」世界を目指しています。
まだ発展途上の技術ですが、未来のネットの形として注目されています。
最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ慣れていくことで、「見るだけ」から「参加する」「所有する」ネット体験へと世界が変わっていくのを感じられるでしょう。
コメント